SOULNOTEの新製品(クロックジェネレーター「X-3」)の試聴レビュー


久々のオーディオ・ネタです。
このところ、仔犬(シェルティ)を迎えたり、ガーデニングをしたりで、オーディオに変化がなかったのです。

●(経緯)
そんな中、友人からSOULNOTEの新製品(クロックジェネレーター「X-3」)の情報を頂き、興味が膨らみました。
それまで殆ど意識していなかったクロックジェネレーター(クロック機)についての知識は皆無に近く、俄か勉強をしました。
その後、懇意の専門店様にお願いして、9/1(2021年)から5日間、試聴機をお借りすることができました。
同時に、SOULNOTEの専用クロック・ケーブル(「RCC-1」、別売り)もお借りしました。
本当に感謝、感謝・・です。

(拙宅のオーディオ)
下記の装置とソフトで、「シンプルなPCオーディオ」を組み、専ら、ハイレゾ音源データ(DSF、FLAC)を聴いています。
(記)
・(USB)DAC:SOULNOTE「D-2」
・再生ソフト:Jplay-Femto
・PC:ACERのノートPC
・USBアイソレーター:J-CAT
・USBケーブル:Acoustic Revive「USB-1.0SPS」

・プリアンプ:Accuphase C-2120
・パワーアンプ:Accuphase P-7300
・スピーカー:B&W 802D3

※このX-3は、SOULNOTEの新製品DAC(「D-3」、クロック「非内蔵」)にフィットするクロック機として発売されましたが、D-2の開発余話(2018年)によれば、D-2の開発時からクロック機の開発を目指していたそうです。

●(試聴の目的)
様々な音源(末尾に一覧)で、次の比較をすることでした。
・D-2の内蔵クロック使用時の音質と、外部クロック(X-3)使用時の音質比較。
・同時にお借りした専用デジタル・ケーブル(「RCC-1」、別売り)使用時の音質と、付属デジタル・ケーブルの使用時の音質比較。

●(セッティング)
<手前が試聴機「X-3(シルバー色)」、奥が「D-2(ブラック色)」>
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<SOULNOTE[お約束]の鋭い「スパイクピン」。手持ちの「硬い樺材の積み木」に刺してお出迎え>
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<付属するSMA端子仕様のクロック専用ケーブル。(D-2側は、付属の「SMA-BNC変換プラグ」を装着)>
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<別売のクロック専用ケーブル「RCC-1」での試聴時。(D-2側は、付属の「SMA-BNC変換プラグ」を装着)>
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※X-3側も、D-2側も、慎重にシッカリとクロックケーブルを接続しないと、エラーになるので注意。
※X-3の暖機・通電時間はさほど必要ないように感じましたが、試聴期間中は、原則として、X-3は通電したまま。

●(試聴結果)
試聴は、まず、付属のクロックケーブルを接続して始めました。
X-3(外部クロック)と、D-2の内部クロックの切り替えは、画像のとおり、D-2の背面にある切り替えスイッチ(機械式の切り替え)で行いましたが、切り替え前に、都度、D-2の電源をOFFにしなければなりません。
でも、このスイッチのお陰で、僅かな離席・切替え時間で、外部クロックと内部クロックの切替え試聴が出来たわけで、今回の比較試聴は納得性のあるものになりました。(比較試聴時に、離席・切替え時間が長くなると、直前に聴いた音質の印象が散漫になってしまいます)
なお、後述しますが、この切り替えスイッチを活用すれば、楽曲に合わせて(好みに合わせて)、D-2の内部クロックと、X-3のクロックを使い分けできますから、愉しみが倍化します。(D-2の背面に手を伸ばし、手探りで小さな切り替えスイッチを弄るのは慣れました)
但し、切り替えの都度、D-2の電源をOFFにしなければなりませんから、あまり頻繁にON-OFFすることは避けたいところではあります。
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<内部クロック使用時は、電源インジケーターが赤く点灯。外部クロック時は、青く点灯>

●(音質レビュー)
(1)モーツアルト;ホルン協奏曲:
この音源は2019年のハイレゾ(96-24・FLAC)で、お気に入りのレファレンスです。
聴きどころは、モーツアルテウム大ホールの心地よい残響。そして、ホルン奏者(両腕は無く、足の指で演奏)の妙技、カメラータ・ザルツブルクのシルキーな音。
(参考動画)

X-3だと、ホルンや楽器の実体感が上がりましたが、音場の広がりや残響感に変化は感じませんでした。
Vn群のシルキーな肌触りや、距離感は弱まり、くっきりと、こちら側に迫ってくる印象です。
このあたりは、好みが分かれるところでしょう。

(2)マーラー;交響曲第3番:
これの聴きどころは、今まで聴いたオーケストラ録音の中で最高の優秀録音だと思わせる部分が多々あり、DSDの素晴らしさを満喫できます。
シルキーな感触の弦楽群と、鋭い打楽器・金管群が両立しており、広大に伸びきったダイナミックレンジには凄みすらあります。
強いて言えば、生の大編成オーケストラ鑑賞のプレゼンスに近いかもしれません。
X-3でも、音場の広がりや残響感に変化はなく、Vn群のシルキーな肌触りは弱まり、くっきりと、こちら側に迫ってくる印象です。
ただ、不思議なのは、内部クロックの方が、打楽器・金管群が鋭く響き、バスドラムの重心も低くかったことです。
<ここは、気になったので、何度もX-3と切り替えて試聴しました>

(3)モーツアルト;歌劇「魔笛」:
これは、アナログ録音全盛期(1968年)の優秀録音ですが、近年のDSDリマスターが成功したようで、恐らく、アナログマスターテープを直に聴いているレベルに近いと思います。
X-3だと、ヴォーカルは素晴らしい実体感で迫ってきます。
DSD音源ゆえか、元々デジタル的な「キツさ」を感じない録音ですから、この実体感のアップは文句なしに気に入りました。
ヴォーカルでは、SOULNOTEのポリシー(音楽を一層愉しく聴かせる)が活きている感じです。

(4)ベートーベン;交響曲集:
RCA「LivingStereo」のアナログ録音のDSDリマスターです。
今回聴いた第7番は何と1955年の録音ですが、信じがたい鮮明さです。
ただ、近年のオーケストラ録音に慣れた耳では、弦楽群の左右セパレーションが「分かれすぎ」の感があります。
また、とても「オン・マイク」なので、生で聴くオーケストラ音響のプレゼンス(例:大ホールの2階席正面から見下ろす)と比べれば、不自然かもしれません。でも、「録音芸術」と割り切れば、こんな素晴らしい録音はありません。
X-3だと、オン・マイクで捉えたVn群の強奏時、耳あたりが少々キツくなってしまいます。
一方、管楽器などは、元々適切な距離感を保って録音されているので、X-3の実体感アップが効き、素晴らしいです。

(5)ビゼー;「カルメン」組曲:
長年レファレンスにしていたDeccaの優秀デジタル録音で、現在も十分愉しめる1枚。(CDのリッピング音源)
フルート・ソロが美しい「間奏曲」では、合間に、コントラバスの極く短いピチカート(2回はじく)があるのですが、通常は、それが「団子」になってしまい、2回はじきには聞えず、「1回はじき」に聞えてしまいます。
X-3だと、低域の実体感がアップするお陰なのでしょうか、このピチカートが団子になりませんでした。

(6)アート・ペッパー;「ミーツ・ザ・リズムセクション」:
JAZZ名盤のDSDリマスター音源。
1957年録音とは信じがたい鮮明さで、このリマスターは大成功ではないでしょうか。
間近な楽器のリアル感が聴きどころ。
これはX-3の独壇場で、リアル感が全開。文句なくX-3の完勝です。

(7)カーメン・マクレー;「ブック・オブ・バラーズ」:
大好きなカーメン・マクレーの名盤(1959年、ステレオ)で、「44.1-24・FLAC」の音源。
まだ若いころの彼女のヴォーカルが愉しめる1枚ですが、テープヒス・ノイズの多さは甘受です。
これもX-3の独壇場で、リアル感が全開。JAZZヴォーカルでは、文句なくX-3の完勝でした。


以上のとおり、楽曲によっては、D-2の内蔵クロックが好ましいものがありましたので、X-3との使い分けを愉しめればと思っています。


●(別売り専用ケーブル「RCC-1」と付属ケーブルの比較について)
限られた試聴期間でしたから、付属ケーブルとの比較にあまり時間は割けませんでしたが、X-3の特性・音の傾向が、そのまま1.5倍くらいになる印象でした。
ただ、上記(2)のマーラーでは、付属ケーブルの方が高域方向、低域方向とも伸びる印象があり、ちょっと不思議でした。

●(トランスの「唸り」について)
SOULNOTEのポリシー(お約束?)により、内蔵の電源トランスはダンプされず「解放状態」です。
なので、拙宅のD-2は、冬場、2階寝室の「電気敷毛布」使用時は、唸りを生じます。
X-3でもテストしましたが、(幸い)、唸りの発生はありませんでした。

(試聴音源一覧、<聴きどころ>)
(1)モーツアルト:ホルン協奏曲<会場の残響の美しさ、ホルンの実体感、Vn群のシルキーな滑らかさ>
(2)マーラー:交響曲第3番<DSDの超優秀録音。広大で自然な音場、どこまでも伸びきるダイナミック・レンジ>
(3)モーツアルト:歌劇「魔笛」<グラモフォンのアナログ録音(DSDリマスター)。ソロ、重唱、合唱のリアルさ、歌手の定位感>
(4)ベートーベン:交響曲集<RCA「LivingStereo」のアナログ録音(DSDリマスター)。Vn群の強奏時の耳あたり>
(5)ビゼー:「カルメン」組曲(DECCAの名録音。間奏曲でのコントラバスのピチカート>
(6)アート・ペッパー「ミーツ・ザ・リズムセクション」<JAZZの名盤(DSDリマスター)。間近な楽器のリアル感>
(7)カーメン・マクレー:「ブック・オブ・バラーズ」<JAZZの名盤。JAZZヴォーカルのリアル感>
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posted by シェルティーのパパ at 15:00Comment(0)

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